マッチングアプリで使われる「シチュエーションシップ」の意味とは？

シチュエーションシップの登場と背景

マッチングアプリやSNSが普及し、出会いの形が多様化する中で、恋愛と友情の境界が曖昧な「シチュエーションシップ（situationship）」という概念が生まれています。

これは、「付き合っている」と明確に言えない状態なのに、一緒に過ごす時間は恋人っぽい――そんな不思議な関係を指す言葉。近年、海外で使われ始めたスラングが日本でも浸透しつつあり、マッチングアプリ界隈で話題となっています。

2. シチュエーションシップとは？正式な定義と特徴

2-1. シチュエーションシップのざっくりした定義

• Situationship：「situation（状況）」と「relationship（関係）」が組み合わさった造語
• 恋人同士かと問われれば「うーん、付き合ってるわけじゃないよね」という曖昧な状態
• デートや体の関係はあるが、お互いに「彼氏・彼女と呼び合わない」「排他的な関係でもない」ことが多い

2-2. “はっきりしない”が続くことが特徴

• 「お互い好きかもしれないけど、付き合うまで至らない」といった、曖昧なラインが長期化
• 相手には他にパートナーがいる可能性や、複数人と同時進行している場合も

3. なぜマッチングアプリでシチュエーションシップが増えるのか？

1. 出会いのハードル低下
   • マッチングアプリは複数の相手と同時にやり取りが可能。そのため、1対1の独占的な関係に移行せず、軽いテンポ感のまま深い関係になることなく過ごすケースが増える。
2. 恋愛観の変化
   • 現代では必ずしも「付き合う→結婚」という古典的流れにこだわらないユーザーも多い。
   • 気軽なデートやセックスの相手を探すだけで満足し、交際を明確化しない傾向が高まっている。
3. コミットメントへの警戒
   • 過去の失恋や離婚などから、再度深く結びつくことに怖さを感じ、相手をはっきり「彼氏・彼女」と呼ばない人も。
   • 曖昧な立場を続ければ気持ちが楽、という心理がシチュエーションシップを後押しする。

4. シチュエーションシップの典型例：こんなパターンに要注意

1. 夜だけ連絡が来る“セフレ未満”の相手
   • デートや食事というより、深夜の呼び出しで会う程度。いざ昼間の予定を聞いても曖昧にされる。
2. 何度も会っているのに“付き合おう”の一言がない
   • 毎週会って映画や食事を楽しむが、SNSでの関係公表もなく、「友達以上恋人未満」を言い訳のように使われる。
3. 他の相手の存在をほのめかす
   • “まだいろんな人とマッチしてて…ごめんね”などと言われ、独占される感が薄い。
   • 自分が本命かも不明なままズルズル継続。

5. メリット・デメリット：曖昧な関係がもたらすもの

5-1. メリット

• 気軽さと自由：恋人としての義務や束縛が少なく、気楽に楽しめる。
• 相手探しを続けられる：本命を見つけるまでの“つなぎ”として活用する人も。

5-2. デメリット

• 気持ちが不安定：本当に相手に大切にされているのか、自信を持ちにくい。
• 時間の浪費：結局、真剣交際に発展せず終わる可能性が高く、婚活・恋活の効率が悪い。
• 相手の浮気・同時進行の懸念：何の義務もないため、相手が他に複数人と同じように会っていても文句を言えない。

6. シチュエーションシップを抜け出すには？対処法と心構え

6-1. 明確な意志表示をする

• 相手に「私はあなたと真剣に付き合いたい」「将来を考える関係を求めている」とはっきり伝える。
• “付き合うかどうか”をあやふやにしている理由を聞き、相手の本音を確認する。

6-2. 自分から期限を決める

• **「あと1ヶ月待って反応がなければ撤退する」**などの期限を設定することで、ダラダラ続く関係を断ち切るきっかけになる。
• 割り切れないなら、早めに他の相手を探す選択肢も必要。

6-3. 本命探しのための行動を継続

• マッチングアプリは同時並行で他の出会いを探すツールでもある。
• シチュエーションシップを続けながらも、より自分を大切にしてくれるパートナーを探す努力を怠らない。

7. 注意点：自分の気持ちと相手を尊重する大切さ

• 強引に関係を決定させない：相手にも都合や考えがあるため、一方的なプレッシャーは逆効果。
• きちんと合意を取る：身体の関係があるなら、曖昧なまま進めずお互いの理解を深める意識を持つ。
• 精神的な負担を感じたらプロに相談：深刻に悩む場合はカウンセリングや友人への相談を検討する。

8. まとめ：適度な距離感と意思確認が鍵

「シチュエーションシップ（situationship）」は、マッチングアプリでよく見られる恋人未満の曖昧な関係を指す言葉です。一見ラクに感じるかもしれませんが、長期的には自分の気持ちが不安定になりやすく、時間を浪費する可能性も高いです。

• もし真剣交際・結婚を望むなら、相手にきちんと意思表示をして応じないなら見切りをつけることも必要。
• 割り切った関係を楽しむなら、お互いの意図を明確にし、トラブルのないようルールを設定する。

何より、自分がどうしたいかをハッキリさせるのがシチュエーションシップから抜け出す第一歩。マッチングアプリでの出会いを有意義にし、本当に求めるパートナーシップを手に入れるためにも、“曖昧な関係”に囚われず、自分と相手の幸せを最優先に行動してください。